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雷鳴の湾「Thunder Bay」 [骨太の男臭い映画が堪らない]

☆雷鳴の湾[Thunder Bay]
(1953年公開 アンソニー・マン監督、脚本:ジョン・マイケル・ヘイズ、ギル・ダウト、撮影:ウィリアム・H・ダニエルズ、音楽:フランク・スキナー  ジェームズ・スチュワート、ダン・デュリエ、ジョアン・ドルー、ギルバード・ローランド、マーシャ・ヘンダースン、アントニオ・モレノ、ロバート・モネット、ジョン・C・フリッペン)
    
西部劇ではないアンソニー・マン監督、ジェームズ・スチュワート主演のアドベンチャー大作で、海底油田発掘の夢を追う男の世界を描いている。
海底油田の探索から油田の試堀と工程が進み、採掘していくダイナミックな世界を解りやすい語り口で、描いている。

石油採掘のための海上基地など重機類も大がかりでなかなかのスケール。ラスト近く地元漁民が船団を組んで海上基地へ押し寄せる場面も、スケールの大きさを感じさせる撮影でうまい。
金鉱を探しに来た流れ者2人という感じは西部劇の様で、ナイトクラブの格闘シーンは、まさに西部劇の酒場の乱闘シーンである。

支援する会社の社長が重役の理解が得られず窮地に陥ったり、相棒との諍いや妨害する漁民たち、それに絡む女性2人、嵐の夜の襲撃爆破未遂事件など展開も面白く、あっと言う間の103分。
アンソニー・マンとジェームズ・スチュワートのコンビには、はずれが無い。
「ウィンチェスター銃73」「ララミーから来た男」「遠い国」「裸の拍車」「怒りの河」「グレン・ミラー物語」といずれも見応え十分の映画ばかりである。

ジェームズ・スチュワートは、相変わらず正義を貫く信念の人を演じていて、好感度が高い。相棒のジョニーを演じたダン・デュリエは、陽気でお茶目な役を好演、メキシコ人俳優ギルバート・ローランドが、反感を持ちながらも協力する好漢を演じ大熱演。なかなかうまい俳優である。
女性陣の父親役アントニオ・モレノと資金提供する社長役のジョン・C・フィリッペが、存在感ある演技で脇をしっかり固めている。

ジョアン・ドルーは、「赤い河」「黄色いリボン」などに出演、多くの映画で活躍した女優とのこと。この映画では可もなく不可もなくというところ。
脚本が良いのだろうが、アンソニー・マンの手堅い演出手腕が見事。
題材自体あまり例がなく、「ジャイアンツ」なども石油発掘の場面があるが、採掘までのドラマはあまり例がないのではないか。

“毎日が映画日和” 80点

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