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ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー「Thief」 [骨太の男臭い映画が堪らない]

ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー「Thief」
(1981年製作 マイケル・マン監督、脚本:マイケル・マン、撮影:ドナルド・リーソン、音楽:タンジェリン・ドリーム
 ジェームズ・カーン、チューズディ・ウィルド、ウィリー・ネルソン、ジェームズ・ベルーシ、ロバート・プロスキー)
     
マイケル・マン監督の映画デビュー作。
「ラスト・オブ・モヒカン」「ヒート」「インサイダ―」等の作品で面白い、見応え十分の作品で、
我々を楽しませてくれる印象深い監督。
キレのある、重厚な感じの作風を持ち味としていて、見終わったあと心地よい
疲れが残る映画となっている。

ジェームズ・カーンが、中古車会社経営をしながら、凄腕の金庫破りを渋く演
じている。悪役レオとの駆け引きの場面が長すぎてちょっとだれるが、全体と
しては、よくまとまっていてフランク(ジェームズ・カーン)の思いとは別に、
どんどん深みに嵌って行く様子がよく描かれている。

最近は渋い脇役で、活躍しているが「ゴッド・ファーザー」の長男ソニー役が強烈過ぎたのも、
マイナスにもなった時期もあったのではないのだろうか。
今ではすっかり、正アック俳優として難攻どちらでも、縦横無尽にこなす
俳優として、すっかり大物の雰囲気が漂う。

警察の刑事たちが、フランクをゆするあたりが面白いし、
ジェシーを口説く場面も、なるほどと思わせるセリフや雰囲気が上手く演出されており、
納得させられてしまう。チューズディ・ウィルドは、この作品の出演時は38歳と少
し疲れている女性の役作りが上手いし、雰囲気が凄く良く出ている。

金庫破りの場面がユニークで、なかなかこのような金庫破りの場面は見れない
のだが、敢えてドリルで金庫を開けるという、マイケル・マン監督のこだわり
が見える。

ガンアクションも凝った演出で、ジェームズ・カーンがカッコ良い。
ストーリーは、金庫破りのプロを仲間に引き入れ、手に入れた金をショッピン
グセンターへ投資しろと脅迫するレオが、フランクたちに金を分配しないことに、
激怒した主人公が、復讐に立ち上がるというもので、よくあるパターンなのだが、
マイケル・マンのスタイリッシュな作風は、スパイスが利いていて、飽きさせることが無い。

マイケル・マンの映画は、おもわず手に汗握る力の入るものが多い。
綿密な調査と研究がなされ、丁寧な脚本作りと丁寧な演出がこのような映画作りのベー
スとなっているのだろう。

“毎日が映画日和” 85点


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