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エリザベス「Elizabeth」 [重厚な史劇サスペンス]

☆エリザベス「Elizabeth」
(1998年製作、シェカール・カブール監督、脚本:マイケル・ハースト
音楽:デヴィッド・ハーシュフェルダ―、撮影:レミ・アデファラシン
ケイト・ブランシェット、ジョセフ・ファインズ、ジェフリー・ラッシュ、
リチャード・アッテンボロー、クリストファー・エクルストン、フアニー・アルダン、ヴァンサン・カッセル、ジョン・ギールグッド、ダニエル・グレイブ
エミリー・モーティマー、エドワード・ハードウィック)
   
ヴァージン・クイーン「エリザベス1世」(1558年~1603年)の誕生と絶対君主として君臨していくエピソードを綴る大作である。

宗教的対立、スコットランドに君臨するメアリーとの対立、フランスとスペインからの圧力、国内諸侯からの女性ということに対するねたみと政権転覆の野望にさらされる女王エリザベスが、危機を乗り越え、基盤を固めてゆく過程を、サスペンスフルに描いた見応え十分の歴史劇で、アカデミー賞7部門でノミネート、「作品賞、主演女優賞、美術賞、撮影賞、衣装デザイン賞、メイクアップ賞、劇映画音楽賞」メイクアップ賞を受賞している。

出演者が凄い、エリザベス1世には、ケイト・ブランシェット、エリザベスが愛した男にジョセフ・ファインズ、エリザベスを支える警護隊長ヴォルシンガムにジェフリー・ラッシュ、エリザベスの助言を与える秘書長官セシルにリチャード・アッテンボロー、ローマ教皇にジョン・ギールグッド、謎の僧侶にダニエル・グレイブ、メアリー王女にファニー・アルダン、他にヴァンサン・カッセル、エミリー・モーティマー、など堂々たるキャスティングである。

中でも、ジェフリー・ラッシュの存在感が素晴らしい、流石はベテラン俳優、この人はどんな役柄でも、存在感が際だつ俳優で、出演映画が注目される俳優でもある。今や、007シリーズジェームズ・ボンド役で人気絶頂のダニエル・グレイブが、謎の僧侶役で出演、30歳の若々しい姿を見せている。

ケイト・ブランシェットは、大女優の雰囲気を漂わせ、多くの作品で数々の賞に輝く演技派女優である。アカデミー賞2度受賞、この作品でもノミネートされている。(英国アカデミー賞、ゴールデングローブ賞主演女優賞他多数受賞)
世界中で人気の「ロード・オブ・ザ・リング」「ホビット」全作品に出演している女優でもある。

シェカール・カプールはインド出身の監督で、「サハラに舞う羽:The Four Feathers」「エリザベス・ゴールデン・エイジ:Elizabeth the Golden Age」などの作品で知られる。この大作を見事な構成力と演出力で、一気に見せる力量は中々の手腕。

多くの古城で撮影されたという宮殿の内部が見事。太い支柱の間を歩くエリザベスや女官たちを真下に映すシーンなど、重厚感溢れる質感が素晴らしい。
舟遊びのシーン、昼と夜間を使い分け、当時の雰囲気を想像させる美術や衣装も素晴らしい。他にもさまざまな、素晴らしい撮影シーンが見られる。

国内で実力者のノーフォーク公やカトリック信者アランデル伯爵などの造反組を処刑し、初々しい女王がさまざまな困難を乗り越え、長い髪を切り白塗りの顔で、生涯を英国に捧げ、英国と結婚すると宣言する場面は、さっさと退官するだろうと見られていた女王から、誰もがひれ伏し認める真の英国女王へと変身する場面でもある。

2007年同じスタッフ、キャストで、続編「エリザベス・ゴールデン・エイジ:Elizabeth:The Golden Age」が、製作されている。

“毎日が映画日和” 90点



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