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マッケンナの黄金「Mackenna's Gold」 [一味捻った西部劇!]

☆マッケンナの黄金「Mackenna’s Gold」
(1969年制作、J・リー・トンプソン監督、脚本:カール・フォアマン、撮影:ジョセフ・マクドナルド、音楽:クインシー・ジョーンズ
グレゴリー・ペック、オマー・シャリフ、カミラ・スパーヴ、テリー・サバラス、ジュリー・ニューマー、テッド・キャシディ、イーライ・ウォラック、エドワード・G・ロビンソン、レイモンド・マッセイ、バージェス・メレディス
リー・J・コップ、キーナン・ウィン、アンソニー・クェイル)
   
映画の醍醐味が満載で、128分があっと言う間の作品だった。
46年前ということで、合成映像など特殊撮影に多少違和感を覚えるものの
秘密の谷に眠る莫大な金塊を探す冒険西部劇で、タイトル・ロールのホセ・フィリシアーノの歌から、ワクワクする期待感を抱かせる。

ストーリー展開の良し悪しはさておいて出演者の顔触れが凄い、脚本家でプロデューサーのカール・フォアマンの力に寄るところが大きいと思うが、主人公の保安官マッケンナに、グレゴリー・ペック、お尋ね者でマッケンナの宿敵コロラドにオマー・シャリフと主演2人をどっしりと据えて、名優たちが脇を固め、スェーデン出身の美人女優カミラ・スパーヴ、マッケンナに恋するアパッチのハシュケ役ジュリー・ニューマーの2人が、スタイル抜群でそれぞれの魅力も全開で彩りを添えている。

“黄金の谷“が見つかるまでが、ちょっと長い感じがするが、保安官がコロラド一味と遭遇し、黄金に群がるベン・ベイカー(イーライ・ウォラック)等の黄金に取りつかれた欲深い連中が、途中で合流するが、その顔触れも凄い。新聞記者フラーにリー・J・コップ、神父にレイモンド・マッセイ、雑貨店主にバージェス・メレディス、黄金を見たことで目を潰されたという盲目老人に、エドワード・G・ロビンソンという錚々たる俳優達が、演技をする暇もなくアパッチに襲われ死んでゆく、ちょっと勿体ない気もするが、この手の映画には、賑やさも重要で必要なキャスティングでもある。

騎兵隊を率いるティッブス軍曹(テリー・サバラス)も、黄金に眼が眩み仲間に入、クライマックスを迎えるが、アパッチのハチタ(テッド・キャシディ)に殺される。
“黄金の谷”での特殊撮影もまあまあの出来映えで、J・リー・トンプソン監督の演出力も見事、楽しい作品に仕上っている。
トンプソン監督とグレゴリー・ペックは、「ナバロンの要塞:The Guns of Navarone」でもコンビを組んでおり、娯楽活劇作品で良い仕事をしている2人である。(製作者も脚本も同じ、カール・フォアマンである)

ラストのエンディングで、マッケンナの乗る馬に、黄金がバッグにしっかりと入っているのが、しゃれっ気たっぷりで笑わせる。(ティッブス軍曹が積んでいた馬)

“毎日が映画日和” 80点


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血と怒りの河「Blue」 [一味捻った西部劇!]

☆血と怒りの河「Blue」
(1968年制作 シルビオ・ナリッツァーノ監督、脚本:ロナルド・M・コーエン、ミード・ロバーツ、撮影:スタンリー・コテルス、音楽:マノス・ハジキダス   テレンス・スタンプ、リカルド・モンタルバン、ジョアンナ・ベティット、カール・マルデン、アンソニー・コステロ、ジョー・デ・サンティス)
   
原題名の“Blue”は、スペイン語で主人公の名前アズールに由来するとのこと(スペイン語でアズールは、青のこと)。気になっていた映画の1本。

監督はイタリア人で、あまりなじみは無いもののなかなかの腕前で、掘り出し物の西部劇となっている。(マークレスターの「小さな冒険者」「ミス・マープルシリーズ」などを監督している。)
両親をメキシコで殺された少年アズールが、盗賊(オルテガ)に助けられ成長するが、襲った村での出来事で仲間を殺してしまい、助けられた医者の家で匿われているうちに盗賊の生活を止め、新たな生活を始めようと踏み出す。

その矢先に迎えに来た父親とも慕う盗賊オルテガと戦うことになるというストーリーで、村人を導くリーダーとして盗賊と戦う戦闘シーンも凝った演出で、楽しめる。

ロケ地は、ユタ州モアブという地域で、コロラド河で戦闘シーンが撮影されている。リカルド・モンタルバンが、盗賊の頭領役で熱演(つい先日、「戦場」を見たばかり)、多くの映画で助演を努める名優カール・マルデンもヒロインの父親の医師役で出演している。ヒロインは、ジョアンナ・ベティットで、清楚な美しさで花を添える。

主演は、テレンス・スタンプ、独特の雰囲気をかもし出す名優だが、この映画でも、新たな歩みをスタートしようと思いながらも、つい暴力的な行動が出てしまうことに悩む青年の役を演じている。最後のオルテガとの河の中での戦いでは、育ててもらった恩もあり、戦わざる負えない複雑な心情を見事に表現している。

オルテガの腹心カルロスの銃弾で倒れるアズールに、河の中を駆け寄る村人を遠望するシーンも含め、綺麗な撮影が印象に残る映画で佳作である。

“毎日が映画日和” 80点

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